会長あいさつ

令和3年5月30日の定期総会にて、山梨県精神保健福祉士協会長、日本精神保健福祉士協会山梨県支部長を拝命しました弘田と申します。初代会長池谷進氏、2代会長千野由貴子氏からバトンを受けたわけですが、その重責を果たすには到底及ばない毎日です。
当協会は、精神保健福祉士の専門職団体として平成13年11月20日に発足し、今年20周年を迎えました。前身は昭和44年に発足した山梨県医療社会事業協会PSW部会であり、私の入職当時は山梨県PSW第一号で医療社会事業協会長を務めた横谷忠彦氏と同じ地域で働ける機会に恵まれました。
設立当時は会員が60名程度でしたので、皆さんが顔見知りで会員同士の交流も活発に行われていました。私自身、そのつながりに何度も助けられ、日々の業務に向かうことができていました。現在は200名を超える会員数となり、その活動領域も広がり以前のような交流は難しくなってきました。
さらに令和2年から始まった新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、生活環境が大きく変わり、自殺者や生活困窮者の増加、在宅勤務やオンラインでの交流が進むことでの孤立・不安の増大など、誰もが生活のしづらさを抱える状況が今なお続いています。何より精神保健福祉士が大切にしている「対面でのつながり」が持ちづらくなっています。
このような状況の中、我が国の精神医療保健福祉施策は「精神障害の有無や程度に関わらず誰もが安心して自分らしく暮らし続けられるような地域共生社会の実現」に向けて、今大きな変換を求められており、我々精神保健福祉士に期待される役割も増しています。その期待に少しでも応えられるよう、今年度は協会の組織を見直し理事数も増員しました。
精神障害者の社会的復権と福祉、さらに、社会的活動を通して、本県における精神保健福祉の充実、発展に寄与するため、施策・制度が利用する人にとってより良いものとなるために、会員の皆様だけでなく、県民の皆様からも頼られるような団体として努力して参りますので、ご指導の程どうぞよろしくお願いいたします。

令和3年12月   
会長 弘田恭子